金ピカスーツに赤いスポーツカー


Peugeot-RCZ1

大学を出てからしばらくはちゃんと会社勤めをしていましてね。何と言いますか、メディアを運営する企業にいました。メディアという売り物は何食って生きてるかともうしますと、広告費を食って生きているわけです。

この広告費という売り物がまあ高くて、数百万円とか数千万円とかするんですね。命より大事なお客様は、そういった大きなお金を払って広告を出してくださる企業様なんです。クライアント様とか言ったりします。

この広告費をいただくために、メディアの営業の方であるとか、広告代理店の方は日々、血の滲むような努力をされてまして、まあ一つの商品が高いですし、相当ご苦労されているわけです。

メディアや広告代理店というのは、そんな仕事のハードさからでしょうか、とても派手な業界でして、まあまず本社ビルは綺麗なんです。当時、うちの会社なんかは受付に滝が流れておりました。

それでもメディアの運営ってのは大抵はかなり難しくってですね、赤字の運営をヒーコラ言いながら何とかやりくりしているのですが、本社は綺麗ですね。

私はどちらかというと制作側のいわゆる内勤族だったのですが、たまに営業の方に連れられてクライアント様のところに行ったりしました。

私の命を繋ぐ大事なクライアント様ですよ。何千万円ものお金を出してくださる日本有数の誰もが名前を知るような大企業なんですよ。その広告担当者様なんですよ。

ほったて小屋みたいなところで働いてましてね。

僕、驚愕でしたね。

本当に小さくてですね、失礼ですけど、ちょっと小汚いビルにいらっしゃいまして、これまた数千万円を動かすとは思えない物腰の柔らかな方でしてね。

思ったんですよ。

滝流しとる場合やないやろ、と。

数千万円出してくださる会社は、ジャブジャブとお金が湧いて出ているわけじゃないんですね。しっかりとモノを作って消費者に売って、コストを下げて、利益を出してるんですね。

食堂のパン売り場とか、高校か!と思いますよ、本当に。キャフェテリアとかじゃないですからね。

これ、メディアの人とか広告代理店の方も好きな方いっぱいいるんで、言い方とっても難しいんですけど、その時、猛烈な違和感を感じたんですね。

お金出してる人よりも、もらってる人が、赤いスポーツカー乗ってるっていう状態が。

まあ単純に属している方々の、嗜好の話なんですかね。別に儲けた金でスポーツカー乗ったっていいですしね。

でもビックリしましたね。あのほったて小屋には。

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