ジブリ鈴木敏夫と糸井さんのFAXやり取りに見る「なんか大切そうなもの」


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もののけ姫はこうして生まれた」という超絶マストシー(must see)なドキュメンタリー作品があるんですが、6時間もあるので頑張っていただける方は頑張ってみていただきたいのですが、その中で、ジブリの鈴木敏夫プロデューサーと、もののけ姫のキャッチコピーを依頼する糸井重里さんとのFAXのやり取りがあるんです。

糸井さん:「◯◯◯」こんなキャッチいかがでしょう?

鈴木さん:う〜ん、前の方が良かったかな?再考を…!

みたいなやり取りを手書きのFAXでやりあうんですよ。FAXですよ!
通常だったらこういうやり取りってメールですよね。

なんかジブリの人って、宮﨑駿を始め、あんましネット的なものが好きでないのか、それにしたってキョウビ、FAXでやりとりするかい!?って思っていたのですが、
※追記※放送当時は96年。Eメールなどありませんでした。大変失礼しました。。。

そのやり取りを見ていて、ふと、とても大切な事に思い至ったのです。

DVDに収録されていたその当時の様子をご紹介します。

 

こんな感じのFAXでやりとりされてました

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なんでしょう。この手描きの圧倒的ないい感じ

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例えばこの吹き出しや、右上の①を可愛くあしらった感じ。

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FAXの最後に添えられたイラストの感じが心温まります。

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この辺りから「アレ?」と思い始めたわけです。

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「再考を!」という言葉。
これメールだったら強すぎる言葉だと思うんですね。
でも、字体があることで、言葉以外のものが伝わってきます。
その人がどういう思いで、今、その時にその文字を書いたのか。

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FAXはこのような形で送られていた模様。
恐らくは表紙があり、いくつかの前置きがあり、
本題のキャッチが大きな紙面にシンプルに書かれる。
この一連の紙をめくっていく、という行為にも大切なものがある気がします。

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「生きろ」というキャッチが出た時の、鈴木さんの返しのFAX

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本来、文字というのは気持ちが乗るものなのだと教えてくれた気がします。

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僕は、進化していく技術を否定するのってすごく嫌いなんですね。たまにいるじゃないですか。書かなきゃ覚えないよとか、試験の丸暗記とか。そもそも僕、インターネットとか大好きですし。

でもふと思うわけです。

僕らはかなり微妙な「ニュアンス」の中で生きているんだと。

手書きの文字はやっぱり人の顔が見えますし、
「再考を!」という言葉には、「再考を!」という文字が表す以上の気持ちが込められていると思うんです。Eメールで突然、「再考を!」なんて書かれたら、なんか受け止められ方がとても変わる場合があると思うんです。

それで実際に、彼氏と彼女は年がら年中もめたりするわけですし、僕の好きなインターネットは、今日も炎上をおこしたりしちゃうわけであります。

でもそうじゃないと思うんです。

僕ら人間ですし、もっともっと「よく分からない大切なもの」を抱えて生きていると思うんです。

業務のやり取りにFAXを使うとか、どんだけ縄文時代かと思いましたが(※追記:繰り返しになりますが、放送当時は96年のためEメールはありませんでした。いやはや失礼)、言葉や表現を大切にする人たちが、このようなやり取りをするのに、ほんの少しだけ理解ができたような気がしました。

というわけで

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